虐待する親に2年間親権停止

職場で、前日の新聞をかたずけていたら、
一面の記事が目にはいった。

虐待する親に2年間親権停止
虐待する親の親権を最長2年間「停止」できるようにする児童虐待防止策の要綱案が15日、法相の諮問機関「法制審議会」の専門部会で決まった。虐待問題に取り組む児童相談所(児相)などの現場からは、子どもを親から引き離しやすくする制度を求める声が強い。このため民法を改正し、親の介入を排除できる環境作りを支援することにした。 (中略)
現在の民法には、親権を奪う「喪失」の制度があるが、期限の定めがないため、親子関係を完全に断ち切ってしまうことにつながる。戸籍に喪失記録が残ることもあり、児相など現場が申し立てをためらうケースが多い。喪失の宣告は年間20件程度にとどまり、虐待防止の有効な手だてになっていないとも指摘されてきた。このため、今回新たに一時的に親権を「停止」する規定を加える。期限は上限2年間とした。
 家庭裁判所が親権を制限するための条件も明確にする。喪失は「虐待または悪意の遺棄」や「子の利益を著しく害する」ときに限定。停止は「子の利益を害するとき」として、ハードルを低くする。
 子の親族、検察官、児相の所長だけが親権制限を申し立てることができるという規定も変えて、虐待を受ける子ども本人が申し立てられるようにする。
 児相への虐待事案の通報件数は2009年度で約4万4千件と10年前の3.8倍に増加している。



親権っていったい何なんだろう。
なんだか、空しくなるよね。

ここまでしないと、駄目なんだろうか。 駄目なんだよね。


親権については、朝日新聞の記事には、わかりやすく、解説されていたような。


私も、離婚に際して、裁判において
一応、親権を争ったので、少しは、覚えたんだけどね。
(私の場合は、子供が一緒にいれば単純によかっただけで・・)


親権については、民法820条に代表されるが、818条から837条まで、細々と定められている。

子の教育・監護の義務・権利(820条) 
 「親権を行なう者は、子の監護及び教育をする権利を有し義務を負う。」

居住指定権(821条) 
 「子は、親権を行なうものが指定した場所に、その居所を定めなければならない。」

懲戒権(822条)
  「親権を行なう者は、必要な範囲内で自らその子を懲戒し、又は家庭裁判所の許可を得て、これを懲戒場に入れることができる。」

職業許可権(823条)
 「子は親権を行なう者の許可を得なければ、職業を営む事ができない。」

財産管理権(824条)
 「子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。」


児童虐待回避のためには、このすべてに当たるんだろうけど、
現実としては、821条、822条が問題になるんだよね。

親から引き離せない、しつけと称してしまえるのかと。


結婚して子供が生まれれば、特別に「あんたの親権者はだれそれ」などと、
戸籍に記載されることはない。
当たり前のように、子供の両親が親権者となるから。
そして、20歳になれば、親権者でなくなるだけ。(818条)
特に、何の記載もない、当たり前のこと。
だけど、親が離婚すると、どちらかが親権者にならなくちゃいけないので(819条)
「この子の親権は、誰それ」と戸籍に記載されるわけで。


親権の喪失(834条)
 「父又は母が、親権を濫用し、又は著しく不行跡であるときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によって、その親権の喪失を宣告することができる。」


とあり、親権者である両親(または、親権をもっているもの)から
親権を喪失させる(家庭裁判所による)こと。
離婚に際して、親権を取れなかったりするのとは、全く異なるもの。

そして、

第836条(親権喪失の宣告の取消し)
     前2条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、
     本人又はその親族の請求
     によって、前2条の規定による親権又は管理権の喪失の宣告を取り消すことができる。

その原因が「消滅」した場合には、親権喪失宣言が取り消される。

これは、戸籍に残ってしまう。
だから、喪失宣言に関しては、とても、慎重になってしまうんだろうが、
そのために、親から離すことができずに、悲しい事件が後を絶たない。
そのようなことをなくすために、今回の「親権停止」という事なんだろう。


親が離婚していなければ、また「親権喪失」などがなければ、
「親権」の記載は、当然、子供の戸籍には、記載されずに、二十歳を迎えるのだろう。
ただ、戸籍と言うのは、子供が、20歳になって分籍するとかでなければ
ずっとそのまま。
まぁ、紙切れだと、考えればいいのかもしれないが、こだわる人たちもいる。
いろいろと悩むところだろうね。


離婚の場合は、離婚届を提出する際に、親権者記載欄があるので、
お手軽ではあるけれど、
親権者の変更など、戸籍に関することは、
家庭裁判所の調停審判を経る必要があるから、大変だと思う。


親権については、いろいろと、教えてもらった。

私の場合は、離婚の際。
普通に暮らしていれば、結婚して子供が生まれれば、
「普通」に、子供を責任を持って養育するのであって、
「なんたら権」だの「かんたら権」だのの考えたりしないよね。
親権どーたら、なんて、深く考えることもなく、
子供たちのために生活するわけで・・・・。

こじれにこじれた私の離婚は、結果、裁判までいったけど、
私は、親権にこだわるのではなくて、子供と一緒にいられれば良かった。
一緒に暮らすために、親権がなければ、不都合であるならば、
そりゃ、親権者になったほうが子供のためとも思ったけど。
(一緒に暮らしてないし、生活費の面倒もみないくせに、
 親権者にこだわるのはなぜ?と、思ったが。)
監護権だけがあればいいと思っていた。
結果、裁判が長引き、長男が15歳以上になったので、
長男の意見がある程度尊重されたのだけどね。

元夫は、自分が親権を手放せば、子供たちの「親」じゃなくなると思っていたようだし、
「跡取りがいなくなる」事を心配していたようだ。
(どんな立派な家なんじゃ? まぁ、ご長男さんでしたから仕方ないか・・・)

 でも、親権を手放したって、「親」であることには、変わりありませんからっ

親でなくなるなんてことは、ありませんからっ。
子供たちが元夫の家を継ごうと思えば、できるんだし、
元夫の財産(うちの場合負の財産多し)だって、相続するんだし、
扶養だってしなくちゃならなくなるだろうし。
調停の段階で、調停員の先生方もアングリな発言を繰り返していたなぁ。


だから、たとえば、虐待を繰り返す親であっても、
子供にとっては、成人した後でも、「親」であることには、
変わりがないんだよね。
たとえ、戸籍に「親権(喪失)」の記載がされようが・・・。

親子の縁を切る方法なんて、あるのかな?
親子関係の喪失なんて、昔の勘当とか見たいなものは、
現在ないはず。


うちの子供たちもそうだけど、
バカな親を持った子供たちが不憫なだけ。
子は親を選べないんだ。


ごめんなさい・・・ ただ、詫びるだけなんだよね。


ただ、戸籍が・・・とか、そんなことを逡巡している間に、
悲しい事件が起きてしまう。
ニュースにならないまでも、
心や体に傷を負わされていることだって多くあるんだろう。

法律なんて、所詮は紙切れ。
人の心の中まで、支配できない。
でも、その法律で縛られてしまうのも、事実なんだよね。

そして、私も含め多くの人は、
ほとんどは、秘かに、誰の目にも触れられずに
あげられている悲鳴にも、気付けないでいるんだ。 

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック